PCやスマホで遊べる基本無料のゲームプラットフォーム!にじGAME

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

1.いきなりの人質作戦

「にじよめ」という響きこそ可愛らしいものの、彼女が要求してきたことは迫村京にとって実質的に死刑宣告に近いものがあった。
『パチスロでの勝負に負けたらDMMアカウントを退会して、にじよめのゲームをやれ』……という鬼畜すぎる勝負内容。艦これのアカウントは命から数えて4番目後ぐらいに大事な自分にとっては、あの215㎝の二次元キャラは死神にしか見えなかった。
というか、にじよめアカウントを迫村京が普通に取れば解決する話ではないのか。なぜにデスゲームにしたがるのか。
すでに勝負の日程は組まれており、逃れられる術はない……。こうなったら楽しむしかない。にじよめちゃんと戦えるとか、有象無象ひしめくこのライター業界でも自分だけのはず。
ある種光栄な立場にあるのでは? と自分を落ち着かせつつ、にじよめちゃんとのパチスロ勝負を行うべく、都内某店へと向かったのであった。

2.パチスロの必勝法

「にじよめ」という響きこそ可愛らしいものの、彼女が要求してきたことは迫村京にとって実質的に死刑宣告に近いものがあった。
実戦前に、まずまずパチスロにおいて重要なことを把握しておきたい。
大きく分けてパチスロの必勝法は2つ。
・お店(9割)
・知識や目押し技術(1割)

お店が良くないとそもそもの勝負にさえならないわけで。逆に言うと、お店さえ良ければ何とかなるのだ(高設定に期待できるため)。
しかし、今回対戦することになる2機種に関しては……どちらも余程の優良店でないと高設定にはおよそ期待できないマシンとなっている。
理由としては「偉大すぎる先代が未だに現役でホールに残っている」こと。
理由としては本当にこれだけ。
どちらに設定を入れて出玉を出した方が、お客が喜ぶのか。
当然、出玉に規制が入ったマシンではなく、一撃万枚まで目指せるマシンとなるわけで。
速さを求める人間がスポーツカーと一般車、どちらに乗ろうとするかを考えてみれば分かりやすいかもしれない。

それでもこの2機種で行きますか? と聞いたところ、にじよめちゃんは迷うことなくこの2機種でと頷いた。
勝つのならば、この2機種は論外。だが、迫村京個人としては、優良なゲーム性を持つマシンが日の目を見ずに窓際に追いやられていくのは見るに堪えないものがある。どちらも設定さえ入ればしっかり結果を残せるマシンだというのに。
そもそも、新台が売れねばメーカーには一切お金は入ってこない。この新陳代謝が正常に作用しないと、業界は先細りを続けるだけ。
もしかして、にじよめちゃんはこの鬱屈とした業界の空気を察知し、あえてこの勝負を挑んできたのだろうか……? 新芽が出てもすぐに踏みつぶされるこの現状を憂いての機種選択だとしたら、もしかして彼女は味方ではないのだろうか。
まぁでも艦これアカウントの消去を求めてくる奴が味方なわけねぇか!

3.実戦開始

さて、お店もオープンし、台も無事に確保して実戦開始となった。
にじよめちゃんの台は朝イチ、なぜかコインが2枚投入されたままという完全据え置き確定の動きを見せる。にじよめちゃんは「2枚もうかったぜ!」と喜んでいたが、喜ぶべきところではないような気がする。
とにかく早めの食いつきがほしいと思っていると、わずか投資2千円でチャンスベル重複でBCを引き当てる

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

惜しくもART当選までは勝ち取れなかったものの、上々のスタートを切ったと言える。
しかし、調子が良かったのもここまで。争忍の刻をことごとくハズすヒキ弱を見せてしまい、気づけば900Gが見えてくる大ハマリを食らって投資は膨らむ一方に。
「やっぱりこの台じゃ……」
ハマリは投資が嵩むだけではなく、DMMアカウントの退会にもつながってしまう。自分の財布が痛むだけならまだしも、この手に330隻の命が握られていると考えると正気を保っていられるのも怪しくなってきそうだ。
とにかく初当りARTを……そう願いながら打ち続けると、900G手前でようやくART初当りに当選。それが10連まで伸びて投資の大半を回収することに成功する。

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

だがマイナス差枚であることには違いない。問題は相手側の出玉だ。
にじよめちゃんの台に目をやると、そこには1000Gを軽くオーバーし、いつものぐるぐる目がさらにぐるぐるしそうになっている状態の彼女がいた。
約400分の1となっている盾揃いさえ引けず、前日宵越しの天井に一直線というその姿は見るに堪えないものがあった。しかも、運良くプロメテウスゾーンというワンチャン目指せるゾーンで初当りをゲットするも、残念ながら槍は刺さらず……。
やはり店選びの時点でもう負けているのだ。5.5号機は運だけで勝てるほど甘くはないのだ。

一応、勝負ではあるものの、自ら破滅しようとする人間(?)を見殺しにするつもりはない。
沈もうとする相手もできるなら助けてあげた方がいいはずだ。
もし本当にパチスロを楽しむ範疇で遊びたいというならば、液晶がついていて、かつ大当り確率が高い台……たとえば、クレアの秘宝伝を選ぶべきだろう。
スペック的にも甘いし、なにより可愛らしいクレアが液晶狭しと動き回る姿は見ているだけで楽しいものだ。大きくマイナスを食らっても-1000枚程度。遊べるとは基本、そこの範疇に収まっていなければいけないのだと自分は思うわけで。

4.ボーナス絵柄の目押し

しかし、にじよめちゃんの決意は固い模様。他の台を勧めても恐らくは動くことはないだろう。ならばせめて……せめて「ボーナスを自分で揃える」というパチスロの喜びぐらいは体験して帰ってほしい。
そんなことを考えていると、にじよめちゃんの台にボーナスが成立。
朝、自分はにじよめちゃんに宣言していた。
「ボーナスは自分で揃えてもらいますからね」と。
それを聞いてにじよめちゃんは「魚を獲ってやるのではなく、獲り方を教えようというのか」と返した来たことをはっきりと覚えている。
だがこれだけは譲れない。
全部他人にやってもらって何が面白いというのか。

目押しのコツはまず、ボーナス絵柄がどういう設計のもとにリール上に描かれているかを知る必要がある。
まず、ボーナス絵柄は基本リールの横幅を埋め尽くす程度に大きいか、奥のリールを照らすバックランプが透過するように作られている。
横幅が大きければ、リールのサイドのみを見れば回転中でも視認は可能。透過しているならば、奥のバックランプが光る瞬間のタイミングに合わせれば自然と目押しはできている。
ポセイドンに関しては、ボーナス絵柄の中心が透過しているので、バックランプの光を見ていれば目押しはそう難しくはない。
あとは慣れ。めげずに何度もチャレンジしていれば、すぐに上手くなるのだ。

そしてにじよめちゃんのボーナス目押しチャレンジが開始される。
自分は後ろで見ているだけ。
結果、4回ほどでしっかりボーナスを揃えるにじよめちゃん。
正直、飲み込みが早いと思ったのはここだけの秘密だ。
これで目押しはやり方次第で誰でもできる、と分かってくれれば今日来た甲斐があったというもの。
しかし今日自分は何しに来たのだろうか。対決? それとも教鞭?
良くわからないまま、その後も実戦は続いていくのだった。

5.低設定でも戦えるパターンとは?

さて、自分の台はと言うと中ハマリを食らうも、引き当てたART中が単発で終わる気配が欠片も感じられない好展開が続く。低設定でも勝負になる展開、というやつだろう。

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

しかし、やはり設定は良くないのだろう。またも851Gという大ハマリを食らってしまう。
だがただハマるだけで終わらないのが本日の迫村京。なんと、上位CZ「駿府城」を引き当てることに成功する。
このCZは突入時点でART当選確定。さらに、既定ゲーム数内で条件を満たすことで、上位モードのART当選を目指すことができる。
低設定で勝つためにはこの千載一遇の機会を逃すわけにはいかない!
そしてCZ突入から10Gが経った時、液晶画面に現れる歓喜の金文字。

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

ART突入画面で朧が姿を現した瞬間、消えかけていた勝利という文字がハッキリと形を帯びてくる(本当は天膳の方が良かった)。
さらには連チャン時に瞳術チャンスもバシバシ引き当て、完封継続なども達成して5連までARTを伸ばすことに成功!

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

……5……連……?
ちょっと待ってほしい。初回のARTが低モード濃厚のARTなのに10連したわけで。その半分しか連チャンできなかったって……冗談じゃねぇぞオイ!
これは良くない、良くない状況ですよ……。

にじよめちゃんパチスロライターデビュー!?夢の出玉対決が実現!

こういう1日に数回しか来ないチャンスを生かし切れなかった場合、低設定で待っているのは残酷なマイナス差枚のみ。
その後はARTを比較的軽く引き当てることに成功するも、大きめの連チャンに繋がらず、投資した分の枚数を回収するまでには至れない……。
このままでは勝負の行方も……と思いにじよめちゃんの方を見ると、またしても4桁ハマりを食らっている最中であった。
自分も差枚数はマイナスであるものの、さすがに勝負はついてしまっている。
相手がここから盛り返すためには、何はなくともトライデントアタックしかない。それも初回の111Gを乗り越え、可能ならば666Gは必要だろう。だが、それが低設定だとどれだけ遠いものなのかは、この台を打ったことがあるプレイヤーならば理解できるはず。
やはり、スペック差が大きく出てしまったと言わざるを得ない。
これ以上この台で素人のにじよめちゃんを戦わせるのはいかがなものか。
そう思い、停戦を持ちかけてみたところ、彼女からは驚愕の返答が返ってきた。
「まだ私の槍は折れていない」
正直痺れた。そんなセンスある一言を口に出せるライターはこちらの業界にもそうそういない。彼女はパチスロ素人ではあるものの、「いくさ」のプロであることは間違いない。
じゃあ最後まで行ってもらおうじゃねぇか……。ちなみに、天井は通常時を1800G消化だから……あと800Gほど頑張ってくれ!

6.雌雄ここに決したり

時間の経過がゆっくり感じられた。こちらは初当りが次第に軽くなり、ほとんどの投資分は返ってきている。
しかし、にじよめちゃんの台には何も起こらない。連チャンさえない、この台の肝であるトライデントアタックも、もちろんない。初当り出現率は設定1を大幅に下回り、まさに目も当てられない状況であった。
それでも5千ゲームを回し切ったことに関しては賞賛の声を送りたい。
自分なら初めの4桁ハマりが抜けた時点でヤメていた。
それでも槍さえ刺されば、という願いのもとに戦い続けた意志力は相当なものだと思う。

実戦の結果は、迫村京の勝利。
なんとか330隻の命を守ることに成功し、作戦は大成功のうちに幕を下ろした。
しかし、これは勝利と言えるのだろうか?
一人の少女が無為に破滅していく様をじっと見ていた自分に、何の罪もないと言えるのだろうか?
可能ならばパチスロで勝ち抜く喜びも知ってもらいたいというのが本音ではあるものの、強要するのもよろしくない。
いずれにせよ、自分の仕事である「パチスロの面白さ」を知ってもらう為にはもっと色々なパチスロを知ってもらう必要がある。手始めにバーサスとかクラセレとか……。

次対戦するならスナイパイ72とシンデレラブレイド3がいいな

改めてとんでもねぇ逸材だと思った次第です。恐ろしい……。